墓掃除の代行はいくら?草むしりと伐採を父に任せてきた50代が調べた

墓掃除の代行はいくら?草むしりと伐採を父に任せてきた50代が調べた 50代からの親と実家のこと

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実家の近くに、ご先祖のお墓があります。

今の住まいから実家までは電車で2時間。お墓の掃除は、いまは父が年に数回しています。私がお墓参りに行くのは、お盆だけです。

そのお盆も、掃除はしていません。

子供の頃はしてたけどそんな何日もいないし

父がしている掃除の中身を思い出すと、ほとんどが草むしりと植木の伐採です。墓石を磨く、というより、伸びた草と木を相手にする作業。

では、父が掃除できなくなったら、誰がやるのか。今の私の答えは、これです。

自分がやるしかない

ただ、私が実家に帰るのは盆と正月だけ。妹は遠方に嫁いでいて、帰ってくるのは数年に1回です。そこで、業者が代わりにお墓をきれいにして、写真で報告してくれる「墓掃除の代行」を調べることにしました。最初に浮かんだ疑問は、この3つでした。

うちの田舎でもあるのだろうか。いくら掛かるのか。親が世間体を気にして文句言いそう

このページでは、この3つの疑問に順番に答えを探していきます。


墓掃除の代行とは?何をしてくれるサービス?

墓掃除の代行は、離れて暮らす家族の代わりに、業者や地元の団体がお墓の掃除をして、作業前と作業後の写真で報告してくれるサービスです。 基本はお墓まわりのゴミ拾い、雑草の除去、枯れた花やお供え物の片付け、墓石の水洗い。献花や線香は、別料金や希望制のところが目立ちます。「お墓参り代行」と呼ぶ業者もあります。

くらしのマーケットの解説では、墓参り代行の流れを次のように紹介しています※1。

  • 作業の前に、お墓の今の状態を写真に撮る
  • お墓の周りの雑草の除去や草むしり、落ち葉や枯れ葉の掃除をする
  • 墓石を洗い、汚れを落とす
  • 掃除前と掃除後の写真を送って報告する

ミツモアの解説でも、掃除の前に墓前で合掌し、現状を撮影し、終わったらビフォー・アフターの写真を依頼主に送る、という流れが書かれています※2。

写真で報告、が私にとって大きい理由

私はお墓に年1回、お盆にしか行きません。お墓がいまどうなっているのかを、それ以外の季節に見る手段がありません。

代行の写真報告は、「きれいにしてもらう」ことと同時に、「お墓の今の様子を知る」ことにもなります。くらしのマーケットの解説でも、長く行けていないときや災害のあとに、お墓の状況が分かる点に触れています※1。


墓掃除の代行はいくら?料金の相場を3つの解説で比べた

墓掃除の代行の料金は、1回1基あたり8,000円〜2万円前後が目安で、作業内容しだいで4万円ほどになる例もあります。 解説によって幅があるのは、含まれる作業が違うからです。墓石のコーティングや高圧洗浄、広い範囲の除草などは追加料金になりやすく、見積もりでは「何が基本で何が追加か」を見比べる必要があります。

3つの解説に出てくる数字を、表にまとめました。

出典 1回の料金の目安 補足
くらしのマーケット※1 1基8,000円〜1.2万円 コーティングや高圧洗浄などのオプションは、5,000〜1万円ほど追加
ミツモア※2 2万円前後 面積は1坪が一般的。除草は別料金のこともある
ファイナンシャルフィールド※3 約2〜4万円 1回だけの依頼で、作業時間は1〜2時間ほど

いちばん安い8,000円と、いちばん高い4万円では5倍の開きがあります。

年に何回頼むかで、1年の金額はこう変わる

墓掃除の代行を1年に1回頼むと8,000円〜4万円、2回で1万6,000円〜8万円、4回で3万2,000円〜16万円

父は年に数回、掃除をしています。同じ回数を代行に頼んだら、1年でいくらになるのか。表の数字をもとに、回数ごとに計算してみました(1回8,000円〜4万円で計算)。

1年に頼む回数 1年の金額の目安
1回 8,000円〜4万円
2回 1万6,000円〜8万円
4回 3万2,000円〜16万円

【推測】父の「年に数回」が何回なのかを私はまだ聞いていないので、この表は仮の数字です。それでも、回数が増えるほど差が大きくなることは分かります。ミツモアの解説では、単発ではなく年間契約にすると1回あたりが割安になるのが通常だと書かれています※2。

お寺に頼むと、もっと安いこともある

マネーポストWEBの記事(週刊ポスト2019年10月4日号)では、墓石の清掃から草むしり、献花、合掌までを5,000円〜2万円ほどで請け負う業者が出てきていると紹介されています※4。同じ記事には、墓掃除・献花・読経を5,000円ほどで代行しているお寺の話も載っています※4。

このとき、業者への支払いには消費税がかかり、お寺の住職に頼む場合はお布施になるので消費税がかからない、という違いにも触れていました※4。菩提寺があるなら、まずお寺に聞いてみる、という順番もありそうです。


墓掃除の代行で「草むしり」と「植木の伐採」まで頼める?

墓掃除の代行で草むしりは基本の作業に入っていることが多い一方、広い範囲の除草や樹木の剪定は追加料金になりやすい作業です。 父の掃除の中心は草むしりと植木の伐採なので、うちの場合はこの「追加になりやすい作業」が主役になります。見積もりの段階で、木を切る作業まで頼めるかを先に確かめる必要があります。

ミツモアの解説では、業者によっては追加費用(オプション)がかかる作業として、次のようなものが並んでいます※2。

  • 面積が1坪以上
  • 複数の墓石・墓誌
  • 墓石のクリーニングやコーティング
  • 大掛かりな除草作業
  • 樹木の剪定
  • 灯篭の掃除
  • 献花・献香

私が最初に思い描いていた「墓掃除の代行」は、墓石を洗ってピカピカにする姿でした。ところが、父がしているのは草むしりと植木の伐採がほとんど。基本料金の中身と、うちのお墓に必要な作業が、ずれているかもしれません。

「墓掃除」と「庭木の手入れ」は別の業者のこともある

木を切る作業は、墓掃除の業者ではなく、植木屋さんや便利屋さんの仕事として出ていることもあります。くらしのマーケットやミツモアの中でも、お墓参り代行とは別に「庭木の剪定」「庭木の伐採」「草むしり」といった項目が並んでいました※1※2。

実家の庭の赤松も、親が年1回、植木屋さんに頼んでいます。その話は松の剪定の時期を調べた記事に書きました。お墓の植木も、もしかしたら同じ植木屋さんに頼める範囲なのかもしれません。【推測】ここは親に聞かないと分からないところです。


墓掃除の代行は田舎にもある?探し方は4つ

墓掃除の代行は、ふるさと納税の返礼品、シルバー人材センター、菩提寺や石材店、地域を入れた業者探しの4つで探せる

墓掃除の代行は、全国チェーンの業者だけでなく、ふるさと納税の返礼品、地元のシルバー人材センター、菩提寺や石材店など、地元の担い手が引き受けている例があります。 都市部向けのサービスが田舎まで来てくれるとは限らないので、「お墓のある市町村の名前」から探すほうが早いと分かりました。

「うちの田舎でもあるのだろうか」という疑問に対して、調べて見つかった探し方は、次の4つでした。

1. ふるさと納税の返礼品で探す

お墓のある市町村が、ふるさと納税の返礼品として墓掃除や墓参りの代行を出していることがあります。Forbes JAPANの記事(2020年8月)では、1回の墓参り代行の寄付額は約1万円から約5万円まで自治体によって幅があり、墓参り代行の返礼品の登録累計数は前年比1.4倍だったと紹介されています※5。

たとえば新潟県新発田市の返礼品は、市内で100年以上営業してきた地元の会社が、市内のお墓を掃除し、掃除前と掃除後を写真で報告する内容です※6。対象は新発田市内のお墓で、面積の目安は2坪未満と書かれていました※6。

神奈川県横須賀市では、お墓の清掃を返礼品として出しているのは、横須賀市シルバー人材センターでした※7。

ふるさと納税のサイトで「(お墓のある市町村の名前) お墓 掃除」と検索すると、あるかどうかがすぐ分かります。

2. シルバー人材センターに聞く

シルバー人材センターは、地域の高齢の方が会員になって仕事を引き受ける団体です。横須賀市の例のように、お墓の清掃を引き受けているところがあります※7。【推測】草むしりや植木の剪定も引き受けているセンターなら、お墓の草と木をまとめて相談できるかもしれません。お墓の清掃をしているかどうかはセンターごとに違うので、お墓のある市町村のセンターに電話で聞くのが確実です。

3. 菩提寺・墓地の管理者・地元の石材店に聞く

お寺の墓地なら、お寺が掃除を引き受けている例があります※4。お寺が引き受けていなくても、地元で頼まれている業者を知っているかもしれません。お墓を建てた石材店に、墓石のクリーニングを頼むという道もあるでしょう。

4. 全国の業者を探せるサイトで、地域を入れて探す

くらしのマーケットやミツモアのような、地域を指定して業者を探せるサイトも使えました。お墓のある地域を入れて、お墓参り代行や墓石クリーニングの業者が出てくるかを確かめます。出てきた場合も、出張費や交通費がかかる対応エリア外になっていないかは確認が必要です※2。


墓掃除を代行に頼んだら、親や周りはどう思う?

墓掃除の代行を嫌がる気持ちは、お金よりも「人に任せていいのか」「周りにどう見られるか」から来ることがあります。 うちの場合は、親が世間体を気にしそうだというのが気がかりです。代行を「自分の代わりにお参りしてもらう」と考えるか、「自分で段取りして守る」と考えるかで、受け止め方は変わりそうです。

代行のことを考えたとき、私の頭に浮かんだのはこの一言でした。

親が世間体を気にして文句言いそう

実家は築200年ほどの旧家です。【推測】親が何を気にするのか、本当のところは親に聞いてみないと分かりません。

利用した人は、どんな気持ちで頼んでいるのか

くらしのマーケットの解説には、利用者の口コミが載っています。その中に、こんな声がありました※1。

  • 「正直このようなことを業者さんにお願いしてもよいものかと色々と悩みました」という人が、家族も年をとり、炎天下に草むしりに行くのがおっくうになって頼んだ
  • 曾祖父の代から掃除を頼んでいた地元の人が引退し、代わりに頼める人を探していた

「頼んでいいのか」と迷う気持ちは、私だけのものではないようです。2つ目の口コミは、昔から地元の誰かにお墓の掃除を頼んでいた家があることも教えてくれます。

親に話すときの材料になりそうなこと

親に相談するとき、次のような事実は話の材料になりそうです。

  • 写真で前と後を見られるので、どんな掃除をしたのかがはっきり分かる※1※2
  • お寺が引き受けているところもあり、その場合は「お寺にお願いする」という形になる※4
  • ふるさと納税の返礼品として、市町村が窓口になっている例がある※5※6
  • 地元のシルバー人材センターなら、頼む相手は地元の人になる※7

墓掃除を「自分がやるしかない」とき、何を把握しておく?

墓掃除を自分で引き継ぐなら、まず父が年に何回、いつ、どんな作業をしているのかを把握することから始めます。 草むしりと植木の伐採が中心なら、道具の置き場所、切った枝や草をどこに捨てているか、木が高くて危なくないかも知っておきたいところです。代行を頼むにしても、この情報が見積もりの材料になります。

「自分がやるしかない」と答えたものの、私は父のやり方を知りません。掃除をしていたのは子どもの頃だけです。友人のお父さんが亡くなったときにも、実家のことを「把握しないといけない」と思いました。お墓も同じです。

親に聞くことを、表にしてみました。

聞くこと なぜ知りたいか
1年に何回、いつ掃除しているか 自分が帰る回数で足りるか、代行の回数を決める材料になる
草むしりと伐採のほかに、何をしているか 代行の見積もりで、基本料金に入る作業か追加かを分けられる
植木の高さと本数 自分で切れるか、植木屋さんに頼む作業かを見分けられる
道具の置き場所と、ゴミの捨て方 草や枝の処分は、地域や墓地ごとに決まりがある
お墓の管理者(お寺・自治体・地域の共同墓地など) 代行を頼めるか、誰に相談するかが変わる
植木屋さんなど、すでに頼んでいる先 お墓の木も同じ先に頼めるかもしれない

お盆に1回帰るだけでは、草むしりは追いつくのか

【推測】草は春から夏にかけて伸びるので、お盆の1回だけでは、次のお盆までに伸びた草を毎回まとめて相手にすることになりそうです。年に1回は自分で行き、それ以外の季節だけ代行に頼む、という組み合わせも考えられます。


墓掃除の代行と墓じまい、どちらを考えるべき?

墓掃除の代行はお墓を残して手入れを頼み1回ごとにやめられる。墓じまいはお墓を片付け、元には戻せない

墓掃除の代行は「お墓を残したまま、手入れを人に頼む」方法で、墓じまいは「お墓そのものを片付ける」方法です。 墓じまいは一度にまとまったお金がかかり、元には戻せません。代行は1回ごとに頼めて、やめることもできます。迷っているうちは、代行で時間をつくる、という順番も選べます。

墓じまいに伴う改葬(お骨を別のお墓や納骨堂に移すこと)は、平成26年度の約8万4千件から、令和6年度には約17万6千件に増え、約2倍になっています※8。お墓を守り続けるのが難しくなっている家が、増えているということです。

一方で、マネーポストWEBの記事では、墓じまいで都市部に新しいお墓を建てると、業者の施工費や墓石代を合わせて総額100万円以上になるケースも珍しくないと紹介されています※4。墓じまいの費用の内訳は、墓じまいの費用を調べた記事にまとめました。

私には、ご先祖から続くお墓を自分の代で片付けることへの抵抗があります。

感情的に考えるとご先祖様から続いている家を売ったり、墓じまいには抵抗がある。

墓じまいの前に「代行でお墓を守る」という道もある、というのが今回調べて分かったことです。

このテーマを掘り下げた本に、小谷みどりさんのだれが墓を守るのか : 多死・人口減少社会のなかで(岩波ブックレット)があります。題名のとおり、人口が減る社会で誰がお墓を守っていくのかという、この節の問いを扱っている本です。


墓掃除の代行を頼む前に、確かめることは?

墓掃除の代行は1回8,000円〜4万円、草むしりや伐採は追加になりやすく、田舎でも地元の窓口があり、頼む前に作業の範囲を確かめる
墓掃除の代行はいくら?草むしりと伐採を父に任せてきた50代が、料金と田舎での探し方を調べた

墓掃除の代行を頼む前に確かめるのは、①基本料金に入る作業、②草むしりや伐採が追加かどうか、③写真報告の有無と枚数、④対応エリアと出張費、⑤墓地の管理者の決まり、の5つです。 料金だけで比べると、うちのお墓に必要な作業が入っていなかった、ということが起こりえます。

チェックリストにまとめておきます。

  • [ ] 基本料金に入っている作業は何か(掃除・水洗い・ゴミ拾い・草むしり)※1※2
  • [ ] 草むしりの範囲と、植木の剪定・伐採が追加料金かどうか※2
  • [ ] お墓の面積が基本の範囲(1坪など)に収まるか※2
  • [ ] 作業前と作業後の写真を送ってくれるか※1※2
  • [ ] お墓のある地域が対応エリアか、出張費や交通費はいくらか※2
  • [ ] 単発で頼むか、年間契約で頼むか※2
  • [ ] 業者に払うのか、お寺にお布施として納めるのか※4
  • [ ] 墓地の管理者(お寺など)に、外の業者が入ってよいか

ミツモアの解説では、所要時間や掃除の手順、注意点をホームページで公開している業者は信頼性が高いとも書かれていました※2。

実家とお墓のことは、生前整理のやることリストにも書き出しています。お墓の手入れは、その中の1つです。


出典

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