- この記事の結論3つ
- LM Studio とは何か(Bionic ではない方)
- つまずき①:公式サイトから落としたら、別のアプリだった
- Q. LM Studio と Bionic は、何が違うのですか?
- つまずき②:モデルの探し方が分からない(検索欄が2つある)
- Q. LM Studio でモデルはどこから探すのですか?
- つまずき③:ダウンロードが97%で止まった
- Q. Macの画面が暗くなったら、眠っているのですか?
- つまずき④:MLX と GGUF、どちらを選ぶのか
- Q. Mac では MLX と GGUF のどちらを選べばいいのですか?
- つまずき⑤:入れたのに「遅すぎて使えない」と思った
- Q. LM Studio の返事が遅いのですが、パソコンの性能不足ですか?
- つまずき⑥:メモリを予約しすぎていた(コンテキスト長)
- 本当にローカルで動いているか、Wi-Fiを切って確かめた
- ローカルAIの価値は「速さ」でも「賢さ」でもなかった
- この回でわかったこと
- 次回
この記事の結論3つ
- 公式サイトのトップページから落とすと、別のアプリが落ちてきました。
- 「遅すぎて使えない」は、ほぼパソコンの性能のせいではありません。 単純な質問に3分6秒かかった原因は、設定ひとつでした
- 丸1日かかりましたが、全部AIにやってもらいました。
50代・非エンジニアです。プログラミングはできません。
前回、ローカルLLMはMacで動くのか|16GBのMacBook Airで買い替えをやめた話 で、手持ちのMacでも動くと分かり、買い替えをやめました。
今回はその続きで、実際にアプリを入れて、AIが日本語で返事をするまでの記録です。入れたのは実質1つ。それなのに丸1日かかりました。
つまずいた6か所を、順番に全部書きます。
LM Studio とは何か(Bionic ではない方)
LM Studio は、パソコンの中だけでAIを動かすアプリです。 無料で、ネットを切っても動きます。
画面の作りは、メッセージアプリとほとんど同じです。左にモデル(AIの本体)の一覧、右にチャット欄。難しい設定は要りません。モデルを1つ選べば、そこから会話が始まります。ChatGPTみたいな感じ。
ここまでは簡単そうに聞こえるはずです。実際、最初のつまずきはアプリを開く前に起きました。
つまずき①:公式サイトから落としたら、別のアプリだった
lmstudio.ai のトップページを開いて「Download for Mac」を押しました。 落ちてきたのは Bionic.app でした。
LM Studio ではありません。
なぜこうなったか
2026年7月16日、LM Studio を作っている Element Labs が Bionic という別のアプリを出しました。 名前が変わったのではなく、2つが並んで存在しています。
そしてトップページが Bionic だけを前面に出す作りに変わっていました。 そのまま進むと、そちらが落ちてきます。
助かった理由
私が「これ、bionicで合ってる?」と手を止めてClaudeAIに聞いたからです。
AIは「Download for Mac を押してください」と案内していました。案内どおりに押した結果、違うものが来た。AIも、ページの作りが変わったことを知りませんでした。
違和感を持って止める。それだけで、要らないアプリを入れずに済みました。報連相って大事ですね~
正しい入り方
トップページではなく、ダウンロード専用のページ を直接開きます。
そして落ちてきたあと、.dmg を開いた時点で中のアイコンの名前を見ます。 LM Studio.app と書いてあれば正解です。
手順書に「このURLを開く」とだけ書くのは、あとで効かなくなります。サイトの作りは変わるからです。「落ちてきたものが正しいかを、手元で見分ける方法」を一緒に書いておくこと。これは今回いちばん大きな学びでした。
Q. LM Studio と Bionic は、何が違うのですか?
役割が違います。
| できること | |
|---|---|
| LM Studio | モデルを入れて、自分で対話する |
| Bionic | AIに資料作成やコーディングを代行させる |
どちらも無料で、パソコンの中だけで動きます。名前が変わったのではなく、別々の2つが並んで存在します。
「自分のパソコンでAIと話したい」なら、LM Studio のほうです。
つまずき②:モデルの探し方が分からない(検索欄が2つある)
アプリを入れたら、次はモデル(AIの本体)を落とします。
画面の一番上に検索欄があったので、そこに「Qwen」と打ちました。何も出てきません。
そこは別の検索欄でした
一番上の検索欄は、チャット履歴を探すためのものでした。過去の会話を探す場所です。
モデルを探すのは、左端の縦に並んだアイコンの、上から4番目(Discover)です。
同じ画面に検索欄が2つある。片方は必ず別のものを探しています。 ここで15分ほど溶かしました。
Q. LM Studio でモデルはどこから探すのですか?
左端のアイコンの上から4番目、Discover からです。
チャット画面の上にある検索欄は履歴用なので、モデル名を打っても何も出てきません。
つまずき③:ダウンロードが97%で止まった
5.98GB のモデルを落とし始めました。97%まで進んで、そこから動かなくなりました。
最初の見立ては外れました
「Macがスリープ(眠った状態)に入ったせいだ」と考えました。 画面が暗くなっていたからです。
外れでした。
直し方
一時停止を押して、数秒待って、再開を押す。 それだけで動き出し、最後まで終わりました。最初からやり直しにはなりません。
なぜスリープではないと分かったか
手で押して初めて動いたからです。
スリープが原因なら、Macを起こした時点で自然に再開するはずです。ところが起こしても止まったまま。押して初めて動いたということは、通信の接続が死んだまま握りっぱなしだったということになります。
「たぶんスリープ」で電源設定をいじり始めていたら、半日は溶けていました。
Q. Macの画面が暗くなったら、眠っているのですか?
違います。 Macのスリープには、2つの種類があるからです。
| 意味 | |
|---|---|
| ディスプレイのスリープ | 画面だけ暗くなる。中は動いている |
| システムのスリープ | パソコン全体が眠る |
「電源につないでいるときは眠らない」と設定していても、画面のほうは暗くなります。
証拠もあります。朝まで放置したら、充電が26%から100%まで進んでいました。 眠っていたら、ここまで充電は進みません。
つまずき④:MLX と GGUF、どちらを選ぶのか
モデルには同じ名前で形式違いがあります。
| 形式 | 特徴 |
|---|---|
| MLX | Apple Silicon(M1〜M3など)専用。 Macでは GGUF より速い |
| GGUF | WindowsでもMacでも動く共通形式 |
Macなら MLX です。
★ ここに落とし穴があります
LM Studio の初期設定画面では、この2つを選べません。
初回起動のとき、gemma-4-e4b というモデルを勧められます。押せばそのまま落ちてきますが、MLX か GGUF かは指定できません。
そこでその画面は見送って、Discover から自分で MLX 版を選びました。 落としたのは Qwen3.5 の 9B(4bit・5.98GB) です。
Q. Mac では MLX と GGUF のどちらを選べばいいのですか?
MLXです。 ただし初期設定画面からは選べないので、Discover から自分で選びます。
選んだあと、Full GPU Offload Possible(全部GPUに載せられます) と表示が出れば成功です。メモリ不足で遅くなる心配はありません。
つまずき⑤:入れたのに「遅すぎて使えない」と思った
ようやく会話できる状態になりました。試しに聞いてみます。
「アリババって何の会社?」
返事が来るまで、3分6秒かかりました。
正直、ここで「16GBのMacでは無理だったんだ」と思いました。間違いでした。
原因は設定ひとつでした
回答の上に、こう表示されていました。
Thought for 3 minutes 6 seconds
「3分6秒、考えていました」という意味です。 答えを書く前の内部的な考え事に、時間の大半を使っていました。
これは Think(考える)モードという機能です。難しい数学や設計には効きますが、「何の会社か」を答えるだけの質問には完全に無駄でした。
オフにしたら、即答に変わりました。
Q. LM Studio の返事が遅いのですが、パソコンの性能不足ですか?
まず Think モードを疑ってください。 確認する順番は次の3つです。
Thinkがオンになっていないか- 他のアプリがメモリを食っていないか
- コンテキスト長が大きすぎないか
Thought for ◯分◯秒 という表示が、原因を特定する手がかりになります。 ここに時間が出ていたら、考え事に使われた時間です。パソコンの性能とは別の話です。
つまずき⑥:メモリを予約しすぎていた(コンテキスト長)
コンテキスト長は、AIが一度に覚えていられる文章の量です。
既定のままだと、最大262,144トークンぶんを想定してメモリを予約します。 これは本1冊ぶんに近い量です。
日常の会話でそこまで要りません。8192 に下げました。 これで十分でした。
本当にローカルで動いているか、Wi-Fiを切って確かめた
ここまで来て、ひとつ確かめたいことがありました。本当に自分のパソコンだけで動いているのか。
Wi-Fiを切って、同じ質問をしました。返事が返ってきました。
インターネットにつながっていない状態で答えている。手元だけで計算している証明です。
速度は毎秒16トークン(1秒あたり日本語で20文字前後)。速くはありませんが、読みながら待てる速さです。
そしてここまで、支払った金額は0円です。
ローカルAIの価値は「速さ」でも「賢さ」でもなかった
正直に書きます。文章を書かせるなら、Claude のほうが速くて賢いです。 ローカルAIで置き換えようとすると、がっかりします。
実際に「大野 愛実について教えて」と聞いても、とんちんかんな答えが返ってきました。数年後には老若男女誰でも知ってるであろう大野愛美を知らないとは…
「明石家さんま」については一般的な情報が出てきました。
丸1日かけて分かった価値は、別のところにありました。
- タダで無限に回せる。 100件のタグ付けのような、量が要る作業に向いています
- 外に出したくない内容を扱える。 本人確認書類や契約書のような、送信したくないもの
- ネットが無くても動く
この3つに当てはまらない仕事は、無理にローカルへ持っていかないほうがよさそうです。
この回でわかったこと
- 詰まった6か所のうち、5か所は「画面の作りが変わったこと」が原因でした。 性能でも、私の理解力でもありません
- 手順書はURLだけでは古くなります。 「落ちてきたものが正しいかを、手元で見分ける方法」を一緒に書くこと
- 「違和感を持って止める」は、実際に1回効きました。 要らないアプリを入れずに済みました
そしていちばん大きかったのは、「遅い」の原因を性能のせいにしなかったことです。表示されていた Thought for 3 minutes 6 seconds を読んだだけで、判断が変わりました。
画面に出ている文字を、ちゃんと読む。 それだけでした。
次回
次は、同じパソコンの中にもう1つのユーザーを作った話です。
事業をもう1つ始めるにあたって、AIの環境ごと完全に分ける必要が出てきました。フォルダを分けるのではなく、Windowsのユーザーごと分けます。
なぜそこまでしたのか、そして分けたつもりで分かれていなかった場所の話を書きます。


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