半導体の勉強を続けています。前回は半導体の種類の分類を整理しましたが、
今回は「前工程・後工程」という言葉の意味と、誰が何を作っているのかを
調べました。これが、パン屋のサンドイッチ作りで例えると驚くほど
すっと頭に入ってきました。
前工程・後工程をパン屋で理解する
半導体の製造工程は大きく前工程と後工程に分かれています。
言葉だけ聞くと難しそうですが、サンドイッチ作りで考えると整理できます。
前工程:小麦を用意して、小麦粉にして、こねて形にして、パンを焼くまで
後工程:パンを切って、具材を載せて、箱詰めして完成
半導体に置き換えると、こうなります。
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 前工程 | シリコンウェーハを洗う→膜を張る→塗る→光を当てる→削る→磨く→ほこり除去 |
| 後工程 | 切る→重ねる→パッケージする→検査 |
前工程は精密さが命のプロセスで、ここに高い技術力と設備投資が集中します。
後工程は組み立てと品質確認のフェーズです。
4種類のパンと、それを作る人たち
半導体には4種類あります。前回の記事で整理したロジック・DRAMメモリ・NANDメモリ・
アナログ/パワーの4分類ですが、パン屋の例えで言うと「4種類のパン」です。
それぞれ難易度が違いますし、作っている会社も違います。
さらに、作り手の役割も2種類に分かれています。
- 設計専門(レシピだけ考える):ファブレス企業と呼ばれる
- 製造専門(パンを焼く):ファウンドリ企業と呼ばれる
NVDAはロジック半導体のレシピだけを考える会社です。
実際にパンを焼いているのは台湾のTSM(TSMC)。
DRAMメモリはMU(マイクロン)がHBMという積層技術を使って
設計から製造まで一貫して手がけています。
GoogleとAVGOとARMの関係が面白い
NVDAのチップは高性能ゆえに高価です。Googleの立場で考えると、
「そもそも私が必要なのはこのチップの一部の機能だけなんだよな」
という状況が生まれます。
そこでGoogleは自社でレシピを考えようと動き始めます。
ただ、全部自前でやるのは大変なのでAVGO(ブロードコム)に外注します。
AVGOはゼロからレシピを考えるよりテンプレを使った方が効率的と判断し、
ARM(アーム)の設計テンプレートを活用します。
この一連の流れを整理するとこうなります。
Google(俺だけのチップが欲しい)
↓ 外注
AVGO(ARMのテンプレ使って設計)
↓ 製造依頼
TSM(パンを焼く)
半導体業界は一社で完結しているわけではなく、
設計・テンプレート・製造がそれぞれ分業されたエコシステムで動いています。
まとめ——NVDAを持つ意味がさらに明確になった
製造工程と業界の分業構造を理解したことで、NVDAの立ち位置が
改めてクリアになりました。NVDAはパンを焼かない。レシピだけで
世界中から注文が来る仕組みを作っている会社です。
在庫リスクを持たず、製造設備への投資も不要。
それがNVDAの利益率の高さに直結しているのだと、ようやく腑に落ちました。


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